「毒親」や「親ガチャ」といった言葉が世間に認知されて久しいですが、そういった概念が受け入れられる一方で、「親のせいにするな」といった声も聞こえてきます。
生まれ育った環境が誰しも異なるという点については反論する人間はいないと思いますが、両者の見解の食い違いはどこから生まれるのでしょうか。
私なり【毒親問題】について考えてみました。
「毒親問題」は親の責任、しかし自立後は子の責任
断言します。「毒親問題」は親の責任です。
なぜなら子は生まれる環境を選ぶことはできないから。
またその後かなり長い年月にわたり、親の影響を受け続けるからです。
関係ないと言うには無理があるでしょう。
しかし「自立後」※は子の自己責任だと私は考えます。
「自己責任にせざるを得ない」という表現の方が正しいでしょうか。
※ここでいう「自立後」というのは「毒親」に対して何らかの対抗手段をとることができるようになった段階を示します。知識面・精神面・金銭面から考えても、学生はもちろんですが、社会人経験が浅い場合もこの段階に至っていないというのが私の考えです。誤解されないようお願いします。
なぜ「自立後」は子の責任なのか
「自立後」は自分で行動を選択できるようになるからです。
そして選択肢は2つしかないと私は思っています。
①現状を克服するために行動する
②一生親の責任にして過ごす
「毒親」であること、そして出生後のかなり長い年月についての責任は親にあると述べました。
しかし「自立後」にずっとそれを言い続けても、この問題は解決しないのです。
これは親が生きている間だけではありません。亡くなってからも続きます。
悲しいですが、自分の親が「毒親」であるという事実は揺るぎません。
受け入れて現状を打ち砕くか、あきらめるしか方法はないのです。
これは私の憶測に過ぎませんが、「親のせいにするな」と言う人間の大半は、おおよそこの考え方をしているのではないでしょうか。
ネット上や周囲の人間の否定は気にしなくてOK
何の考えもない、もしくは筋違いの理由で「親のせいにするな」と言ってくる人間も、一定数存在します。
こういった人たちは無視していいと思います。
反撃する必要はありません。悔しいかも知れませんが、時間と労力の無駄なので。
以下にその具体例を示します。
育ててくれた親に失礼だと言う人間
何も考えていない人間の典型例です。
なぜ物事を場合分けして考えることができないのしょうか。
恥ずかしい人だという自覚がないどころか、自己陶酔している可能性が極めて高いです。
関わると面倒です。無視しましょう。
良好な環境で育った人間
もちろん全員ではありませんが、良い環境で育ったのにその自覚がない、もしくは自分で道を切り開いたと勘違いしている残念な人間に限って「親のせいにするな」と言います。
もともと美男美女に生まれているのに「自分は頑張った。お前は外見を磨く努力が足りてない。」とか言っちゃうタイプにとても似ています。
この手合いは自分が標準的なレベルだと思っている場合が多く、相手の立場でものを考えることをしません。
徹底的に無視しましょう。
両親と死別した人間
これも全員が該当するわけではありません。
ただ中には「親が生きている人間の、親に対する悩みは全て甘え」と断じる人間がいるのも事実です。
特に突然の死別の場合、その人の境遇は辛く、大変な苦労をされたと思います。
しかしながら、そもそも悩みの種類が違います。
親にまつわる不幸という点が一致しており、「死」という重い出来事のため、感情的になってしまうのは分かりますが、これは論点のすり替えによる八つ当たりです。
とはいえ死別は本当に辛いので、やさしく無視しましょう。
20歳になったら自己責任と否定してくる人間
短絡的で、思考力や想像力のかけらもない人間です。
抽象的な話が苦手で、誰でも分かる基準がないと意思表示ができないのでしょう。
そもそもこちらの悩みをちゃんと把握しているのかを疑いたくなります。
理由を聞いても「成人だから」と返してくるのが関の山だと思います。
成人の年齢が18歳に引き下げられたら、今度は「18歳になったら自己責任」と言い出すのでしょう。
殴ってはいけません。無視しましょう。
まとめ
今回は「毒親問題」は自己責任かという論点でお送りしました。
どこからが「毒親」で、どこからが子の「自立」なのかという明確な線引きはとても難しいのですが、そこは個々人で考えるしかないでしょう。
親が「毒親」の場合、残念ながらその現実を変えることはできません。
ですが一生親のせいにする、みじめな人生を送ることはおすすめしません。
抗い、そして前に進みましょう。
私自身も幼少期より「大学を出て公務員になれ、司法書士になれ」と言われ続けて育ち、深く考えることなく大学に通った経験がありますが、うちの親も「毒親」だったのかも知れません。
今思えば、何かにつけて過保護で、否定されたり決めつけられたりが多かった・・・。
(うちの親はどのレベルの「毒親」なのか分かりませんが、不幸自慢をしても意味がないですね。)